私が親しくさせていただいている阿保先生をご紹介します。
先生は阪大のご出身で、もう20年近く前に、最初にインプラントのオペを見学させていただいた先生で、あの有名な「森セミナー」に連れて行って下さった先生でもあります。
歯周病その他に関してもご造詣が深く、学会でも時々お会いしていろいろとお教えいただきました。
当時からオペの予約が数ヶ月先までいっぱいだったことを覚えています。
若い先生の中に、インプラント治療を収入を上げるために導入し、ホームページなどでさも経験が充分あるかのように宣伝されている方を時折見かけますが、
阿保先生も私も、あくまでインプラントは最後の手段だと考えています。
つまり当たり前のことですが、われわれ歯科医の使命は歯を残すことにあり、そのために出来る限りの努力をするべきであり、残すための充分な知識と技術が必要なのです。
そしてやむなく歯を失った場合に、できるだけ良質のインプラント治療をするべきだと考えているのです。
ところが現実には、残念ながらインプラントが目的になっている医院があることも事実です。
当院に紹介されて来られた患者さんですが、「残っている上の5本の歯を抜いて、全部インプラントにしたほうがいい。350万円かかります。」と言われた方がいらっしゃいます。
もちろんすべて抜かずに治療し、使っておられた高価な入れ歯も修理してさしあげました。
なんのことはない、まったく抜く必要などない歯だったからです。
阿保先生は非常に歯を大切にされ、一方で過剰な治療を嫌う先生です。
知識・技術共に私が尊敬する先生です。
というわけで、当院ではインプラントが困難だと思える患者さんを、いつもご紹介しています。
to be continued---