7:01 気温3℃ 強い向かい風の中を出発。
今日も歩行距離40キロオーバーの予定。
しかも最後には27番神峰寺の「真っ縦」と呼ばれる坂が待っているのだ。
中岡慎太郎像
宿を出て数分で中岡慎太郎の像があった。
幕末に陸援隊隊長として、海援隊隊長の坂本龍馬と共に活躍し、京都の近江屋で一緒に暗殺された人だ。
司馬遼太郎の「竜馬がゆく」では、主人公の竜馬を際立たせるためか、余り良く書かれていなかったと思うが、たいした男だったのだろう、その男が地の果て最御崎(ほつみさき)に、海を睨んで立っている。
享年30歳、オッサン顔の像だったが、彼に比べて、ただ人生をダラダラ生きているだけの自分が恥ずかしく感じられる。
土佐の空は今日もいい天気だ
元気よく行こうか~
宿を出て半時間、珍しい漁港があった。
それは、岸壁が高くせりあがっていて、まるでお城のお堀の中に船が浮かんでいるという具合になっている。
これも、台風の波風を避けるための工夫なのだろうが、船への乗り降りは一体どうするのだろう???
漁港の向かいに、この地方独特の壁を持つ家を見つけた。
津照寺の水銃トイレ
そこからまた30分ほど歩くと、25番津照寺(しんしょうじ)が見えてきた。
実は、このあたりが出身だという女の学生さんが患者さんの中にいて、町並みにも何やら親しみを覚えるのだが、何しろこの室戸岬一帯には鉄道が来ていない。
こんなのどかな所から、大阪に娘を一人で遣る親御さんの気持ちとはどんなものだろう・・・
同じ親の一人として、身につまされるものがある・・・
25番津照寺は町中の比較的小さなお寺だったが、特筆すべきはそのトイレである。
水洗といえば水洗なのだが、ホースに付いた水銃を手に持って、高圧水流で排泄物を流し込むという仕掛けなのだ。
世の中、広いね~。
写真に写そうかと思ったが、ごちゃごちゃしてると何か落としそうなので止めておいた。
参拝後、お寺を出て少し道に迷ったが、何とか55号線に合流。
途中で国道と平行の道に入り、川を越えて「民宿うらしま」のあたりで山側に直角に曲がっていく。
その遍路道も、農道につながり、やがて細い山道となっていく。
振り返ると、さっき出てきた室戸岬が、もうあんなところにある。
26番金剛頂寺が見えてきた。
境内では、何とダイナミックなことか、太い木の輪切りを焚き火にしている。
えのかなあ、こんなことして・・・
枯れた木でもなさそうやで・・・
お参りを済ませると、次は27番神峰寺(こうのみねじ)までの長丁場が待っている。
津照寺を出て、不動岩に下りるつもりだったのだが、どこでどう道を間違えたのか、
後から考えれば「道の駅キラメッセ室戸」の北側に出てきてしまったようで、歩けど歩けど道の駅が出てこない。
昼ごはん買う予定にしてたのに・・・
怖~い話Part2?
金剛頂時を出て1時間ほどで吉良町に入ってきた。
吉良町では、古い町並みを保存しているというが、どうも寂れた感じは否めない。
おばあさんのやっている、古びたお饅頭屋さんで携帯食を買い入れ、資料館になっている民家をちょっと覗いて外に出てみると、数十メートル先を2人の若いお遍路さんが歩いている。
どうもカップルのようで、同じようなリュックを背負い、楽しそうに話しながら、一人(女性の方?)が後ろになったり、また横に並んだり・・・。
抜いていくのは嫌だなあと思いながら、よそ見をして再び前を向くと・・・・・・・・・・・一人しか歩いていない
トイレにでも行かれたのかなあと思って、きょろきょろしながら歩いたが見当たらない。
どの家にも人気がなく戸が閉まっている。
トイレなら、資料館まで戻ればいいし・・・
ぞぉ~~~
残る一人のお遍路さんが、町外れの地図の表示板の所で立ち止まっておられたので、聞こうとしたが、やめた。
もしかしたら、その方を驚かすことになるかもしれないし、本当のことを聞くのが怖かったのだ。
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